教育の情報化のススメ
(サンプル文章)
アプリケーションの整備
個別学習や協働学習を効率よく行うためには、クラウドの標準機能やオフィス用のワープロ・表計算ソフトだけでなく、学校向けのアプリケーションを導入することが望ましいと言えます。学習者用のデジタル教科書やデジタル教材の利用も検討しましょう。
持ち帰りをさまたげる要因のクリア
家庭学習が、個別学習の一つの形として有効である、ということにもすでに触れました。しかし、これについては、Wi-Fi環境がない、または設置困難な家庭や、長時間PCを使うことへの保護者の懸念などに配慮する必要があります。自治体がモバイルWi-Fiを貸し出してくれる制度がある場合もありますが、自治体や学校で方針や利用上の注意事項を決めて家庭によく説明し、場合によっては保護者の同意を得ている児童生徒のみ持ち帰らせる、といったことも検討しましょう。
教員の環境整備
一方、児童生徒の機材ばかりでなく、教員が日々「よくわかる授業」を行うためにICTを活用することも大切です。ICTに不慣れな先生でもかんたんに使える代表的な道具が、大型提示装置(電子黒板)、書画カメラ(実物投影機)、指導者用デジタル教科書などです。これらは児童生徒の注意を先生の話に集中させることができるため、わかりやすい授業を行う上で大きな効果があり、どんな教科の授業でも、かんたんに活用することができます。これらの具体的な活用方法については、この後で詳しくご説明いたします。
PC教室の活用(プログラミング教育など)
1人1台のPC利用が普及すると、PC教室の役割もこれまでと変わることになります。新学習指導要領ではプログラミング教育が必須とされていますが、センサーやロボットなどの専用機器を使うようなプログラムの学習は、機器の管理などの理由からPC教室で行うのが自然でしょう。
そのほかにも、大画面で高精細な写真や長時間の動画の加工、編集をしたり、大判プリンターで印刷したり、といった作業には、処理能力が高い高価なPCや、専用のソフトウェア、高価な外部機器などが必要になります。このような機材を、教員や児童生徒が気軽に使える場としてPC教室を整えておけば、多くの人がICTの価値を感じられるのではないでしょうか。